そんな訳で拙者がこの2週間、セカンドライフでモノを作ってきて、なんとなく分かってきた事をメモしておくでござる。 と言っても、未だクレジットカードを登録して無い身でござれば本家のフォーラムすら覗けぬので、公式のリファレンスやTIPS等も参照できませぬ。(英語読むのがめんどいってのもある)故にウソてんこ盛りの恐れ有り。 その辺はご了承頂きたい。
先ず、3DCGをかじっておる人間がセカンドライフのモノ作りに接して面食らうのは、基本的にアバターのメッシュを除く全てのオブジェクトが プリム(Prim)と呼ばれるプリミティブ・オブジェクトによって作られていると云うこと。 所謂、手続き型のオブジェクトでござる故、それを数値で変形させながら、いくつも組み合わせて作品を表現するわけでござる。
3DCGの表現としては10数年以上前の手法でござるが、この不便さはセカンドライフの世界の「モノ」の価値に直結する、重要な要素な気がするでござる。
ゲーム内で大きな位置を占める「モノを作る」と言う行為の敷居を下げつつ、ユーザ皆のクリエイターとしてのスタート地点をなるべく同じにしたい。…と言ったコンセプトが想像できるでござるな。 最近になって、スカルプテド・プリム(Sculpted Prim)と呼ばれる、ノーマルマップに良く似たRGB値マップで頂点位置を指定して、形状を表現するタイプのオブジェクトが導入されたのでござるが、これすらもある意味冒険だったのではなかろうかと存ずる。
さて、このプリム。 10数種類あって、それぞれに弄れるパラメータが違い申す。
SL内で作ったプリムを外部に書き出す事は出来ぬ故、UVを調べようにもローカルの3Dソフトにインポートする事もできず…やむなくUVチェック用のマップをアップロードしていくつか貼ってみたでござる。


平面と曲面のUVパターンは、これで大凡見当が付き申すが、数値で変形させたプリムに単純なパターンではないマップを正確に貼りたい場合等は、ちょっと苦労しそうでござるな。
ちょっと見辛いがワイヤーフレーム状態で表示すると、このようなカンジ。

プリム毎に、ポリゴン数は最適化されておるようでござるな。
一列目中央のプリズム型プリムを、スカルプテド・プリムに変更しており申すが、このスカルプテド・プリムのメッシュは、基本的に32×32セグメントの格子状メッシュになるようでござる。
更に、これらプリムの表示(アバターのメッシュも含めて)は、表示する距離によってポリゴン数を増減する(プログレッシブメッシュ)処理で表示の最適化が図られておるようでござる。 サイズを合わせた筈の装備品が、距離によって中身がはみ出す…と云った現象がおこるのは、この為でござる。
●ちなみに、SLにアップするテクスチャは、縦横共に2のべき乗に拡縮されてしまうでござる。 800×300 pixelと言った(コンピュータ的に)半端な数値のマップをアップしても、512×256 pixelに比率を変え縮小されてしまうので、注意が必要でござる。
さて次回は…SL界にとっては革命、3Dモデラーにとっては「素直にOBJのインポート実装しろよ!」と突っ込みたくなる、絶妙に小難しいスカルプテド・プリムについてのメモでござる。 スカルプテド・プリムの作り方を解説するのではなく、その仕組みを理解するためのメモとなる予定でござる故、3D初心者さんにはちと小難しいお話になり申すが、拙者の覚書きとして残しておきたいと存ずる。